中学生から25歳までの青少年の希望や夢を託した富山県青少年美術展が行われました。23名が受賞しました。みなさんおめでとうございます。
第50回富山県青少年美術展
【金賞・北日本ジュニア美術奨励賞】
永井珀翔 高3 「隠された強い感情」
【銀賞】
水上千聖 高3 「見えなくなる前に」
大谷遥香 中2 「馳せる」
【佳作】
楊 昕東 中2 「自然の調和」
【入選】
高林美咲 高2 「頬張りたいの!」
島田莉子 高2 「斑馬」
長江楓果 高1 「流水と舞う金魚」
山本結心 高1 「華水の童」
余湖祐希乃 中3 「期待」
石坂優芽 中3 「夏の思い出」
岡本桃花 中3 「虎視眈々」
野田愛莉 中3 「小さい動物たち」
若林美矢乃 中3 「すてきな王冠」
安川芙実奈 中3 「夜」
高林紗菜 中3 「月と私と犬」
関 萌々果 中2 「夕暮れのぬくもり」
中田華莉奈 中2 「白銀につつまれて」
大下詩月 中2 「静寂」
髙林航平 中2 「地獄の火車」
五十嵐真瑚 中2 「自然の生き物」
永川千鶴 中2 「雲燕竜変」
石井希奈 中1 「鳥」

「 隠された強い感情」
【金賞・北日本ジュニア美術奨励賞】
永井珀翔 高3
「隠された強い感情」は、限られた色彩と大胆な構図を用いながらも、人物の繊細な表情や黒い蝶の存在によって、心の奥に秘められた思いを強く感じさせる作品です。
赤・白・黒というシンプルな配色の中に、静けさと激しさが同居し、観る者に深い余韻を与えています。
特に、羽ばたく蝶を羽を留めた選択や、背景の文字群の揺らぎは、感情が外には表れずとも確かに内側に宿っていることを象徴しており、タイトルと見事に呼応しています。
高い技術力と独自の発想が融合したこの作品は、観る人に多様な解釈を促しながらも、一貫して「強い感情が静かに隠されている」というテーマを伝えており、金賞・北日本ジュニア美術奨励賞にふさわしい完成度を誇っています。
今後の成長によって、さらに深みのある表現へと広がっていくことが大いに期待されます。*講評 石井真澄

「 見えなくなる前に」
【銀賞】 水上千聖 高3
「見えなくなる前に」は、視力検査表をモチーフにしながら、マイクロプラスチックの問題をとてもわかりやすく、そして印象的に表現した作品です。
大きなペットボトルが次第に砕け、最後には魚が飲み込んでしまう構図は、見る人に強いインパクトを与えました。青と白を基調とした色合いは清潔感があり、シンプルでありながらメッセージがまっすぐ伝わってきます。
この作品は、社会的なテーマを自分の視点で捉え、デザイン性と表現力の両方を兼ね備えている点が大きな魅力です。
高校3年生という節目に、このようにメッセージ性の高い作品を仕上げられたことは、これからの大きな自信につながることでしょう。*講評 石井真澄

「 馳せる」
【銀賞】 大谷遥香 中2
「馳せる」は、まず第一に「技術」と「発想」の両方が高い次元で結びついている点が素晴らしいです。画面構成は安定しており、視線を誘導する要素の配置や色彩の選び方に迷いがありません。そこに、自分の内面の感情や想像力を重ねて描く力があり、見る人に強い印象を残します。
中学2年生という年齢で、単に「上手く描けている」だけでなく「心の中を表現する」段階に入っていると言え、発想の独自性が光ります。
今後は「描写の緻密さ」と「イメージの鮮明さ」をさらに磨くことで、見る人の心を一層強く揺さぶる表現ができると思います。*講評 石井真澄

「 自然の調和」
【佳作】 楊 昕東 中2
「自然の調和」というタイトルの通り、この作品は動物や魚、蝶といった自然の生き物たちに、人間の営みや模様を組み込むことで、自然と人間世界のつながりや共存を感じさせています。
白と黒のコントラストを活かし、緻密な描写と背景の大胆なストロークを組み合わせたことで、静と動が共存する画面になっており、まさに「調和」というテーマがよく表現されています。*講評 石井真澄

「 頬張りたいの!」
【入選】 高林美咲 高2

「 斑馬」
【入選】 島田莉子 高2

「流水と舞う金魚」
【入選】 長江楓果 高1

「期待 」
【入選】余湖祐希乃 中3

「夏の思い出」
【入選】石坂優芽 中3

「虎視眈々 」
【入選】岡本桃花 中3

「すてきな王冠 」
【入選】若林美矢乃 中3

「 小さい動物たち」
【入選】野田愛莉 中3

「 夜」
【入選】安川芙実奈 中3

「月と私と犬 」
【入選】高林紗菜 中3

「夕暮れのぬくもり 」
【入選】関 萌々果 中2

「 白銀につつまれて」
【入選】中田華莉奈 中2

「 静寂」
【入選】大下詩月 中2

「 地獄の火車」
【入選】高林航平 中2

「 自然の生き物」
【入選】五十嵐真瑚 中2

「雲燕竜変 」
【入選】永川千鶴 中2

「鳥 」
【入選】石井希奈 中1
今年も青少年美術展に挑戦したみなさん、これからも興味を持って物事を見つめ、のびやかな感性を大切に育んでください。
心で感じたことを大切に、自分らしい表現を続けていきましょう。